ハード・ロハス

スロウライフ・スピードスタイル

フライ実戦演習

 夜来の嵐が明け、師走とは思えぬぽかぽか陽気。早朝でも10度もある。
 早朝練習を開成にて行なった。
 新ロッドと新リールのキャスティング練習。
 雨上がりのグッドコンディションと思いきや、高温が災いしてか、マスの活性はきわめて低く、周囲もぽつぽつとしか釣れていない。が、さすがフライ。コモノばかりだが、朝の短かい時間で20尾程度釣れた。最初こそアワセがうまくいかなかったが、新しいロッドの動きも少しだけ慣れた。
 隣のシンキングラインを使ったフライの人が爆釣していた。しかしシンキングラインは扱いが難しそうで、始終、後ろの木にラインを引っかけては舌打ちを打っていた。
 撤収15分前に念願の初大物ヒット。通常、フライフィッシングでは手で糸をたぐり寄せるが、まったく歯が立たず、どんどん糸が出ていく。ここでドラグつきの中型リールの出番となる。フライをやりはじめてから、リールで寄せるのは初の機会。教科書で読んだとおりに、魚の逃げに合わせて糸を送りつつ、後ろに下がってたるんだ糸をのばす。スキを見つけてリールの糸を巻く。ふだん緩めてあるドラグを締め込んで一定のテンションを保つ。が、魚は走りつづけ、糸はどんどん出て行く。すごいスピード。
 スキを見つけて少し巻き戻し、さらにドラグを締め込む。竿が大きくしなる。この竿も、大物とやりあえるように8.6フィートを選んだ。ほんとは9フィートがよかったのだが、部屋の中で飾れる限界が8.6フィートなのだ。
 今までの竿よりもファーストアクション寄りで、腰が強い。長いわりには、うまく魚の力を吸収できていない気がした。
 むむむ、苦戦。まったく近づいてこない。
 リールのドラグの調整に手こずる。ぴったりの位置が見つからない。と思ったら、ばつん、と切られた。太い4Xのフロロ製ティペット(7LB相当)が、ぶっつり。うまい人は細い糸でも釣り上げられる。リールなしのテンカラで数十分かけてランディングする技巧派もいる。
 もう練習あるのみ。家に帰って、仕事のあいまには素振り。