ハード・ロハス

スロウライフ・スピードスタイル

黒酢ざせつ

 週末に東京葛飾の実母、千葉松戸の実父の家に行ったら、体調を崩した。都会をクルマで走ると、車間のなさ、スピード、車線変更の忙しさ、クラクション、殺気に圧倒される。すごい。明らかに変なのがけっこうな頻度で出現する。向うから見れば、車間をあけてのんびり走るこちらが、明らかに変なのだろう。リポビタンDをプレゼントしたくなる。
 小田原に帰ると、心底ほっとする。たいした距離は離れていないのに、どうしてここまで違うんだろう?
 もどってから例によって体調を崩した。毎度である。都会の毒気への免疫がなくなってしまっている。
 それから、黒酢をやめた。
 体調がよくなっている実感がない、かえって胃の調子が悪くなった。飲んだあと、ムカムカする。濃すぎるという指摘があったので、薄くしてみたが同じ。黒酢をやめたら、口さびしくて、煙草がほしくなった。
 週末に会った実父は煙草をやめていた。15年ぶりの禁煙か。口さびしいと言って、朝からウイスキーを飲んでいた。
「それさ、かえってカラダに悪くね?」
「ううむ」
 ウイスキーのビンと琥珀の雰囲気が似ていたので、黒酢をすすめてみた。まず、やらぬであろう。