ハード・ロハス

スロウライフ・スピードスタイル

懐かしのフロッグ

僕が四国の中学生だったころは、ブラックバスという魚はたいそうセレブリティなゲームフィッシュであった。
僕ら中学生が放課後、何を釣っていたかというと、もっぱらライギョである。
屋島中学裏の小さなため池(今は埋め立てられて存在しない)でのスリリングな格闘を思い出すと、今でも手のひらにじわっと汗がにじんでくる。

当時の中学生のライギョ釣りは、ベイトキャスティングリールにガングリップの振り出し式グラスファイバー製パックロッド(折りたたみロッド)を組みあわせ、デュポン社のストレーンという黄色い釣り糸を巻くのがスタイルであった。

ルアーの方は、ライギョの好むリリーパッド、つまりハス類の密生した水面を狙い打ちするために、フロッグというゴム製のものを使っていた。
フロッグといえば、ハリソン社製スーパーフロッグやガルシアフロッグが懐かしい代表選手だが、これらは1000円以上と高価なので、命がけでひとつは買ってみるものの、もったいなくて実戦投入はほとんどなし。コーモラン社製の「かへるくん」という確か360円ぐらいのフロッグが量産ザク的な主装備であった。


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上の写真は、大人になってからオークションで入手したリール(中学生のときに欲しかったやつ)と、なんと中学生のときからずっと持っていたワンピースロッドとハリソン・スーパーフロッグ。上述したように、あまりに大事にしすぎて使えなかったため保存状態がよい。実際に使っていたのは、下記の廉価版。こちらの廉価版リールは中学生のときに買った実機そのものであるが、現在は不動)

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さて、ひさびさにフロッグを買った。
30年ぶりのフロッグはすごい進化を感じた。フロッグでありながらポッパーにもなっている。値段も高い。
しかし眺めているだけで、あの中学生のころの手の汗が蘇る。

近年、すっかり大衆魚となったブラックバスに対して、ライギョの方はめっきり数を減らし、その生息場所は孤高なライギョハンターらの徹底的ともいえる情報遮断によって神秘のベールに包まれている。

何年先になるか、果たして釣れるのか分からないが、43歳の今夏からフロッグでライギョに挑んでみよう。

ポッパーフロッグ

ポッパーフロッグ