ハード・ロハス

スロウライフ・スピードスタイル

ひずみと解毒

 トライアスロン初出場の帰還後、高熱にみまわれ1週間つづいた風邪が、やっと快方にむかった。
 この病は、体力が極度に落ちたところのスキをつかれた。が、しばらく風邪をひいてなかっただけに、たまっていた身体や精神のよじれやひずみを解毒する作用があるような気がした。例になく長期化したが、それだけひずみも大きかったのだろう。そんなふうに考えていたので、体があまり動かせなくても今までみたいに焦りはせず、ランニングを中心にふらふらしながらも何とかちょっとずつやっていた。
 無理しないように家族に何度も言われたが、じっとしていることの方が僕にとっては明らかに無理している。身体に素直に問いかけながら、とりあえず今日も梅雨の中晴れの箱根へとチャリででかけた。
 ところが箱根湯元の先の古い温泉街でパンク。
 チャリで遠出や旅をする以上、パンク修理もだいじなテク。いらいらせずに、楽しんでやれるよう練習したいけど、パンクでもしてくれないとなかなか。
 ディープリムのため、バルブの突き出しが少なく、エアーがなかなか入らず20分近くかかった。そういえばこの携帯用空気入れは使うのがはじめてだ。コツをつかんだのでよかった。
 応急処置で一度家にもどり、リヤホイールごと交換して近場の石垣山登坂3往復。
 右膝をかばいながら、弱い右膝の強化を少しずつ進めていこうと思う。老後のため。わはは。
 これもほんとちょっとずつちょっとずつ、毎日チャリしたり、ジョギングしたりするしかない。
 小さな声での身体との対話だ。
 登坂中、やはり膝がぴりぴりと電気的な訴えを起こしたので、あとは立ち漕ぎせずに、ゆっくり登った。タイムはよくない。


graph:id:cippillo:石垣山登坂時間
石垣山登坂時間


 ランニングを好きになりたい。トライアスロンをやってみて実感した。2006年後半の最重要テーマ。
 ランニングを好きになれば、旅の幅がひろがる。チャリみたいに機材を持たずとも、新幹線と組み合わせて、好きなところを縦横無尽に旅できる。(娘が小さいうちは、彼女のチャリなどを持ってやる必要があるので、自分のチャリまでは運べない。動きが制限されてしまう)
 1日100キロぐらいマラソンできるようになりたいものだ。その前に、まずフルマラソン。1年ぐらいでできるようになるだろうか。
 右膝をかばいながら、チャリの娘を伴走にして、ちょっと遠くのショッピングセンターに買い物がてら12キロを、おそるおそるランニング。最後まで痛むことなく膝がもった。小さな喜び。ちょっとずつ積み重ねよう。
 走る力。災害時にも強い。戦争にも強い。ランニングはサバイバル、生き抜く力かもしれない。