ハード・ロハス

スロウライフ・スピードスタイル

36歳最初にやったこと

 36歳になる1時間前・・実家のある新松戸でひとり酒を飲んでいる。昔は大勢のオートバイ仲間といっしょに毎晩行っていた居酒屋。最初から最後まで客は自分ひとり。3時間ほどいたが、仲間と連絡がついて店を移る。


 36歳になった瞬間・・はじめて会う人も含めたオートバイ仲間6人で乾杯。


 36歳になった4時間後・・夜明け前の居酒屋を出て、20キロ離れた茨城県谷和原村のオートバイ屋をめざし、飲んでいた4人で国道を歩く。


 36歳になった8時間後・・利根川を越え、15キロ歩いた地点(茨城県守谷市)で断念。誕生日早々に挫折感を味わう。


 36歳になった9時間後・・はじめて乗るつくばエクスプレス車内で貧血。両肩を仲間に支えてもらい、電車を降り、その後、タクシーで実家に送還。


 36歳になった2日後・・なんとなくリベンジがしたくて、娘にサポートカー(チャリ)をさせ、小田原〜平塚間のハーフマラソン(22.2km)を達成。小田原ー平塚のコースは箱根駅伝の第四区に該当する。彼らが1時間で走るところを3時間もかかった。


 昔は朝方まで飲んで、そのまま仲間たちとオートバイで筑波山へよく行った。
 最近は、よれよれとチャリで箱根をのぼったり。
 そういえば、学生のときは線路の上を歩いた。
 今回は、はじめて会う柔道家公務員の人もいっしょに夜道を歩いた。「チャレンジに年齢はない」という宣言と酒の威勢で出発した四人だったが、しばらく進んでから、柔道公務員がぼそっと言った。
「今はいいけど、日が出て明るくなったら、ぜってぇ馬鹿らしくなる」